書評:恋愛しない若者たち コンビニ化する性とコスパ化する結婚 牛窪恵

 

「恋愛しない若者」

とよく聞くけれども、その内実ってどうなっていて、何が原因になっているのだろうとはあまり考えたことはなかった。

しかし、そのままでは大学生の名が廃る。

気になったのならば、須らく読むべし!!

著者情報と概要

牛窪恵

1968年東京生まれ。

マーケティング会社インフィニティ代表取締役。同志社大学・ビッグデータ解析研究会メンバー。財務省・財務制度等審議会専門委員、内閣府・経済財政諮問会議政策コメンテーター。数多くのテレビ番組のコメンテーター出演やトレンド分析でも知れらる。

日大芸術学部 映画学科(脚本)卒後後、大手出版社に入社。転職後、国内外で広告、マーケティング理論や行動経済(真理)学を学び、『男が知らない「おひとりさま」マーケット』『独身王子に聞け!』(ともに日本経済新聞出版社)、『草食系男子「お嬢マン」が日本を変える』(講談社)ほか、徹底した若者取材によるヒット作を世に送り出す。「おひとりさま(マーケット)」(05年)、「草食系(男子)」(09年)は、新語・流行語大賞に最終ノミネート。

概要

なぜ若者は恋愛しないのか。この疑問を繙いていくと、見えるのは現代社会に至る変遷と、日本における数多の功罪。コスパ重視の結婚、専業主夫、絶望の国、いま若者たちを取り巻く状況は、依然と比べるとどのように見えるのか?それは、この現代社会の特有な、完全に断絶されたものなのだろうか?

感想

「現実主義」

今の若者は、いい意味でも悪い意味でも「現実」を見据えている。

「現実はこんなもの」「日本なんてこんなもの」「恋とか愛が、ちょっと何言ってるか分からない…」

そういう人々が少しづつではあるが増えている。

この本は、上代(平安)から、平成に至るまでの「恋愛・性・結婚」模様を参照しながら、現在の状況を導いた原因を探っていく一冊。

若者にこそ読んで欲しい著書であると私は思う。

引用❶

元来、男性の方が精神的な成長が遅いうえ、最近はキスやセックスなど恋愛体験も、女性が男性より早期化。さらに男性が社会的閉塞感の影響を受けて「草食化」する一方で〔中略〕こうなると、若い女性は昔以上に同年代の男性を「子どもっぽい」「頼りない」と感じやすいのだろう。(牛窪恵、2015、70)

男性の方が、女性よいも精神的な成熟速度が遅い、とはよく聞くが

それは不思議なことでもなんでもないようだ。

もしこれが今まで死んでいった「男」と呼ばれる人たち全員に当てはまるとするのなら、彼らと結婚した「女性」は、その幼稚さを大目にみたうえで、それを受け入れていた、ということだろうか・・・?

だとしたら、彼らの寛容さ、寛大さに大いに感謝したい。

とはいっても、なら男も精神的に成長すればいい、と言いたいところではあるが、そうは問屋が卸さない。

現に、その点において「改善?」が見受けられないからこそ

女性は、年上の男性と交際する機会が少なくはないのだと思う。

中には、仮面ライダーやウルトラマンやプリキュアを一気見している輩もいるようだ、男はなかなか成長しないらしい。

加えて、「男はバカでいる」ことが結構楽しいことも多い。

 

引用❷

またこの嫁取り婚を「結果的に、女性の地位を低下させることにつなっがた」とする研究者も多い。女性が政略結婚の道具にされたうえ、男性の所有物となり、財産まで夫とその実家が握ることになった(牛窪恵、2015、195-196)

性別役割分業、性差

これらはどうも現代に特有の考えのようにも見える。

嫁取り婚の前、つまり婿取り婚が行われていた時には、少なくとも女性の地位は低くはなかったと思う。

しかし、何故このような「家父長制」が日本だけでなく、世界中で似たようなシステムが構築されているのか不思議である。

このようなことに関して「ホモサピエンス全史」を読んだことがあるが、その著書にも明確な答えは載っていなかった。

本当に不可思議である。

 

引用❸

当然ながら、恋愛初期に不可欠なのは、性衝動にもつながる「男らしさ」「女らしさ」。さが結婚後の生活を考えれば、そこは必ずしも重要とは言えない。近年はさらに夫にも女子力が、妻にも男子力が必要とされている。(牛窪恵、2015、255)

「男らしさ」ってなんですか?

「女らしさ」ってなんですか?

と思ってしまった。

それって、「生物学的性」に基づく「らしさ」ってこと。でもそれって、社会的な「性」に規定されているととある社会学者が言っていた。

う~ん・・・

余計に解らなくなる。

もしかしたら、その「~らしさ」ってただの誤解に過ぎないのではないだろうか?本当はそんなものはく、「解釈」がそこにただ存在しているだけではないだろうか?

さて、引用に絡めてみると

「女らしさ」は子育て、「男らしさ」は外貨獲得能力のことだろうか。

このことから言えることは、一人一人の担うべき役割が増加しているということ。子育てというものは、家族だけではなく、共同体の規模で行われるべきもの。なぜなら子育ては負担が大きいからだ。

世の中はどんどん便利になっているのに、人間はどんどん不幸になっていく気がするのは気のせいだろうか?

 

まとめ

かくのごとく記事を書く私もいわゆる「若者」の部類に入る。

この本を読んでいて思ったこと。

それは、「あ。もうこの国無理かもしれない」という希死念慮にも似た感情だ。

日本は、30年後には終了するという記事も見たことがある。日本は、もはや後進国なのかもしれない。

しかし、なにかをしたい!とは若者は思わないのだろう・・・

 

少しでもこの国に、希望を見出しているのならば、この本を読んでみるのもいいだろう・

 

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