哲学

ヨルシカを哲学から見てみる。ヨルシカさんの作品は悲劇なのか?②

こんにちは。

ひっきです。

この記事では

ヨルシカの作品を対象に、「哲学」でもって見て、考察します。

 

別の記事からの続きなので、

そちらも見ていただけるとより分かっていただけると思います!

悲劇の考察

この記事では、アリストテレスの「詩学」を基に、考察をしたい思います。

そもそも悲劇というものは、簡潔に言えば「行為の再現」です。

また、報告形式つまりは「第三者」ではなく、行動する人による再現を重視しています。

次に、悲劇の6つの構成要素を見ていきましょう。

(1)筋、

(2)性格、

(3)語法、

(4)思想、

(5)視覚的装飾、

(6)歌曲

この順番からわかることは、(1)の筋が最重要であり、徐々に重要性が低くなっていくということ。

そして何故「性格」が「筋」より重要性が低いのか、それはアリストテレスによれば「悲劇は、行為なしには成り立ちえないが、性格がなくても成り立ちうる」から。

先ほども言いましたが、悲劇は「行為の再現」なので、性格を再現するだけでなく、行為を形作る筋が無ければ成り立たないのです。

これ以上はなんだか分かりにくくなっちゃうと思うので、適宜情報は説明したいきたいと思います!

解釈してみる

ではヨルシカさんの作品にあてはめてみましょう。※私的解釈バリバリ入っています。

まず曲の歌詞を一部抜粋してみましょう。

あの夏に咲け

いつもの通りバス停で、君はサイダーを持っていた
それだって様になってるなあ
しがない物書きであった僕はその風景を描いていた
隣に座る間も無く消えた バスが走っていく

 

雲と幽霊

幽霊になった僕は、夏の終わり方を
見に行くんだ
六畳の地球で 浅い木陰のバス停で
夜に涼む君の手 誘蛾灯に沿って石を蹴った
街の薄明かりが揺れている

 

詩書きとコーヒー

最低限の生活で小さな部屋の六畳で
君と暮らせれば良かった それだけ考えていた
幸せの色は準透明 なら見えない方が良かった
何も出来ないのに今日が終わる

最低限の生活で小さな部屋の六畳で
天井を眺める毎日 何かを考えていた
幸せの価値は60000円
家賃が引かれて4000円
ぼやけた頭で想い出を漁る

これらは曲のほんの一部ですが、書かれている歌詞は基本的に「行為者(登場人物)」からの視点で描かれています。報告形式(第三者)ではないので、この条件では「悲劇」に当てはまります。

またヨルシカさんの作品は感情的な描写よりも、行動に関する描写(歌詞)の比率が高いです。

確かに性格(感情)だけの描写、もしくは感情の比率が大きい、つまり具体的な行動や行為が「再現」されていないと物語の筋が漠然としすぎていて「悲劇」としては成立しえないでしょう。

またこのヨルシカさんの作品は、時系列が読み取れるような仕組みがあります。

それは「月」です。

5月、6月、7月、8月、4/10、7/13、8/31など。

「君」の死に至るまでの「筋」が具体的な日付でもって示されていますし、またタイトルに日付が無い場合の曲でもその歌詞から一体いつ頃の行動(行為)が再現されているのか、簡単ではありませんがある程度の考察はできます。

 

恐れ、憐れみ

アリストテレスによれば「悲劇の目的は『あわれみとおそれを通じて、そのような感情の浄化(カタルシス)を達成するものである』」と定義されています。

ここでいうカタルシスは一番簡単な捉え方は、「マイナスな感情の発散」でしょう。

そういった「悲劇」に触れることで、負の感情を乗り越える、精神を健常な状態に保つ。

そのようなバランスを保つためのものとして「悲劇」は有用なわけです。

 

次に恐れや憐れみを引き起こす筋の条件を見ていきましょう。

(1)よい人が幸福から不幸に転じることが示されてはならない。
(2)悪人が不幸から幸福になることが示されてはならない。
(3)しかしながら、まったくの悪人が幸福から不幸に転じることを示してはならない。
(4)よって、これらの中間にある人がなんらかの「あやまち」(ハマルティアー)によって、大きな名声や幸福を享受しているにもかかわらず不幸に陥ることを示さなければならない

「私」の「君」の関係は

だから僕は音楽を辞めた」や「カプチーノ」、「ノーチラス」、「負け犬にアンコールはいらない」などで割と明らかになっていきます。

「私」と「君」がもともと音楽活動に勤しんでいた関係。

そして「君」が自らの「音楽」に対する動機を定められず、続ける意味や意義が分からくなる。

やっと音楽に対する意義がわかるが、もはや「私」と一緒に音楽をなせる状態ではない。

などなど。

私の解釈がどなどば入ってしまっていますが、上に記してある条件に当てはまるやんと思います・・・!

「(1)よい人が幸福から不幸に転じることが示されてはならない。」は一瞬、?となりますが、

「私」や「君」が明確に「良い人」とは決定することはできないという点で、この条件は合致すると思います

まあ「良い人」がどうかは人によりけりだとは思いますが・・・。

また

「(4)よって、これらの中間にある人がなんらかの「あやまち」(ハマルティアー)によって、大きな名声や幸福を享受しているにもかかわらず不幸に陥ることを示さなければならない」

このなかの「あやまち」は、数ある選択肢の中から「君」が選んだ知的な判断のことです。

曲を聴く限り、「君」が不道徳的だったり反倫理的な行動をする人物には思えません。自分に対する葛藤や不都合は他人に頼るよりも、自分の中に押し込めるような人物像が伺えます。

そうした自分との対話の選んだ「君」の判断はきっと「私」に対する「あやまち」に移ってしまったのでしょう。

「私」は「君」を責めることは出来ませんし、「君」が生きていたとしてもその「あやまち」を咎めることはしようとはしなかったと推測します。

まとめ

結局のところ、ヨルシカさんの作品が「悲劇」なのかどうかこれははっきりとはわかりません。

条件としてあてはまるものがあるにせよ、まだまだ新しい「物語」が更新されていくでしょう。

その日まで、「悲劇」かどうか考えてみようと思います。

 

※少し哲学に触れただけなの大学生なので、間違っている部分が多々あるかもしれません

 

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